考古学技術研究会 2001

考古学技術研究会発表要旨

 「最大最古の発見報道」をよそに、考古学は恰もバベルの塔と化し、研究者共通の言語を喪失しようとしています。果たして一つの独立した学問領域として成立しうるのか否か? 考古学は今、大きな岐路に立たされているといってよいでしょう。我々、考古学研究者は、再び理解を共有することが可能でしょうか? 
 この度、そのような問いかけを出発点に、考古学をその根底において支える、考古学独自の技術をめぐる問題に焦点を絞り、徹底的に議論していくための研究会を開催する運びとなりました。まずは「実測」をテーマに5回シリーズを実施する予定です。今回はその第1回目として「遺物を実測するとは何か?」を徹底的に議論します。そのため石器・土器・木器・鉄器の各分野で第一線に立つ研究者による以下のような講演を用意しました。さらに考古学の方法に大きな関心を抱いておられる新進気鋭の哲学研究者もお招きし徹底的にその本質に迫ります。是非奮ってご参加ください。

第1回 「考古学において遺物の実測とは何か」

開催日時:2001年9月15日(土) 10:30~17:00 
開催場所:國學院大學100周年記念館視聴覚教室 <東京都渋谷区東4-10-28 :地図> 
交通:JR渋谷駅から徒歩約13分、または同駅東口「日赤医療センター行」バスで「國學院大學前」下車

講演・討論会

  • 角張淳一((株)アルカ)「石器実測図と石器研究」
  • 山田昌久(東京都立大学)「木器・観察・実測図・写真・考古学-情報の記録・伝達・再生を決める意識構造-」
  • 石川日出志(明治大学)「土器の実測とは何か」
  • 村上恭通(愛媛大学)「鉄器の実測に関する諸問題」
  • 佐藤啓介(京都大学大学院思想文化学専攻)「実測について考えることは何故難しいか-認識論的問題を中心に-」
  • 司会:岡安光彦((株)パスコ)

参加費:2000円(資料代含む)。 
世話人:小林達雄(國學院大學文学部教授) 
主催:考古学技術研究会

考古学技術研究会事務局
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