ソミュール戦車博物館 2

パットン戦車セリエーション

 ドイツ連邦軍戦車につづいて、1950年〜60年代に合衆国陸軍が開発したパットン戦車シリーズが新しい順に並んでいる(手前からM60<M48<M47)。考古学的ジャーゴンでいうと戦車セリエーション。M48の特徴的なT字形マズルブレーキ(砲口制退器)が懐かしい。

フランス初の戦車
第一次大戦時のフランスの軽戦車

 ちょっと間を飛ばして、第一次大戦時にフランスで開発された草創期の戦車群。軽戦車は、ミニ・バックホウに鉄の覆いをつけたくらいの感じである。長時間戦うのは辛そうだ。

1933年に作られたフランスの装甲車

 フランスはデザインの国とか言われるけれど、戦車を見る限り、曰く言い難く鈍臭い。

ナチス・ドイツの侵攻に抵抗した改良型 ルノーB1bis

 この戦車を見たとたん、あれもこれもと盛り込んで失敗したデザインの典型と思った。可愛いくらいに鈍臭い。ところが、豈図らんや、ナチス・ドイツのフランス侵攻、すなわちバトル・オブ・フランスに際しては、前面の厚い装甲が功を奏して、当時のドイツ軍の戦車砲の弾丸を悉く跳ね除け、頑強に抵抗してドイツ軍の前進を各地で阻んだという。しかし分散配備されていたこともあって、結局は侵攻を許した。ド・ゴールの企図に従って配備されていれば、戦況は変わっていたかもしれない。